泉澤清次社長「開発中止の判断に至りましたことは、大変残念であります。機体を納入できなかったことは、大変申し訳なく思っております」
国産初の小型ジェット旅客機スペースジェットが開発中止です。2月7日午後、三菱重工が正式に事業から撤退すると発表しました。
開発が長引いたことにより装備の見直しが必要になったこと、海外部品メーカーの供給体制の維持が難しくなったことなどを理由にあげ、就航に必要な国土交通省の「型式証明」の取得にはさらに巨額の資金が必要なことから、採算が取れないと判断しました。
泉澤社長「事業性・持続可能性の面から、開発を再開するに足る事業性を見出すことができませんでした」
受注した航空会社への補償は今後検討するとしています。
2008年3月―。
佃和夫社長(当時)「世界のマーケットへ羽ばたき、マーケットでの確たるシェアを獲得していきたい」
当初、「MRJ」=三菱リージョナルジェットの名で三菱重工が2008年に事業化し、子会社の三菱航空機が開発を始めたスペースジェット。
プロペラ機「YS11」以来、半世紀ぶりの国産旅客機とあって、開発拠点の愛知県は沸き立ち、自動車産業に並ぶ基幹産業に育てようと官民一体で事業を推進。多くの中小企業が航空機産業に参入しました。
ANAを中心に国内外の航空会社から最多でおよそ450機の受注があり、当初は2013年に初号機を納入するとしていましたが、2009年、設計変更を理由に納期を延期。その後も検査態勢の不備や部品の変更などを理由に、2017年までに4度、延期を繰り返しました。
発注のキャンセルも出たためイメージ刷新を狙い2019年に「スペースジェット」に名称を変更。
しかし、試験機の完成が遅れ、2020年に6度目の納期延期を発表。
さらに、2020年10月―。
泉澤社長「いったん立ち止まって、飛行試験は見合わせる」
コロナ禍による航空機需要の落ち込みを受け、事業を凍結。開発にかかる人員や費用を大幅に減らしました。
結局、開発費およそ1兆円を投じたものの、国が機体の安全性を保障する「型式証明」を取れないまま、2023年2月7日、事業撤退を発表。三菱重工はスペースジェットで得た知見をイギリス・イタリアと共同開発する次期戦闘機に活かすとしていますが、期待が大きかっただけに大村知事は…
大村知事「大変残念であります。愛知県としても大きな影響を受ける中小企業などについては、引き続き助成や融資といった、きめ細やかな支援を行っていきたい」
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