河野太郎行革・規制改革相は20日の記者会見で、ドラマ「半沢直樹」で片岡愛之助さん演じた金融庁の黒崎検査官を引き合いに、「金融庁検査」と「日銀考査」の縦割り打破に向けた意欲を示した。また、ICチップを搭載したIDカードによる公務員の勤務管理をめぐっては、秘書官に突っ込んだり、詳細な説明を任せ苦笑いする場面などがあった。
河野大臣は会見の中で、金融機関に対する検査として、金融庁が行う金融検査と日銀が行う考査に関し自民党の調査会が立体的な運用を含めた提言をまとめたことについて問われ、次のように述べた。
「この間の半沢直樹でも、黒崎検査官ですか、銀行へ乗り込んでいましたけども、日銀の考査と金融庁の検査が二重に行われるとこれは金融機関にも負担になります。そういうこともあって、これまでも、日銀と金融庁の間で、なるべくデータを共有したり、運用を一体化するという動きはございましたけれども、フィンテックの発展などでそれぞれいろいろと新しい業務をやらなければいけない分野というのも増えて参りました」
河野大臣はその上で、「日銀と金融庁、金融の新しい要請に応えるためにも一体運用というのは非常に大事だと思っておりますし、その大前提として日銀が最後の貸し手でありますから、この最後の貸し手というところに揺らぎがあってはいけませんので、そこはしっかり尊重されるような状況のもと、一体運用をしてもらいたいと思っている」と強調した。
また、公務員の勤務時間や在庁時間を把握するためのICチップを搭載したIDカードでの勤務管理や、PCのログイン・ログオフの機能を使った勤務管理については、河野大臣自らもカードを使ってシステムを試したことを踏まえ、次のようなやりとりがあった。
河野大臣「勤務時間管理のシステム化は勤務時間の見える化にも資することになりますし、今、霞が関でやってもらっている出勤簿その他の押印の廃止ということにもつながってまいります。(中略)全省庁に採用をしていただけるように、しっかり働きかけをしていきたい」
記者「(河野大臣所管の)内閣府は取り組みをいつ頃始めるのか」
河野大臣「内閣人事局がもうすでに試しております。これ内閣府も近々やんのかな?」
秘書官「検討中です」
河野大臣「検討中? 内閣府からやらないと“隗(かい)より始めよ”にならないから。そこは、内閣府からちょっと言ってこようと思います。なるべく早く全府省やってもらいたいなというふうに思っているところです」
記者「実際に使うIDカードは、今ぶら下げておられる既存のIDカードを活用できるのか」
河野大臣「私がさっき使ったのは、特別に作ってもらったカードだったけどあれはそれでいいの?」
秘書官「それっていうわけではないと…PASMOとかを登録すれば、それを使えると」
河野大臣「詳細は事務方からご説明させます(笑)」
一連のやりとりの中で河野大臣は、公務員の在庁時間管理をシステム化することによって、上司が部下の働き過ぎをチェックしたり、業務量の偏りを是正することができる意義を指摘し、全省庁での導入を目指して取り組みを進める考えを強調した。
#河野太郎
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