02月12日 20時07分
新型コロナウイルスの感染拡大で観光業など事業への影響が出ています。
県や金融機関が、企業を支援するための融資に乗り出しました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、▼県内の宿泊施設ではことし3月までの3か月間に9万人を超えるキャンセルが出ているほか、▼中国国内での工場の操業停止により国内での部品調達が滞るなど、観光業や製造業で影響が懸念されています。
このため、静岡県は、新型コロナウイルスの感染拡大によって企業活動に影響が出ている中小企業に対して、スピード感のある支援につなげようと、これまでよりも条件を緩和した特別枠での融資を行うことを決めました。
これまでの制度では、直近3か月間の売上高が前の年の同じ時期より10%以上減少していることが融資の条件となっていましたが、新たな制度では、▼直近の1か月間の売上高が前の年より10%以上減少していることに加え、▼その後の2か月間も同様の減少が見込まれる企業が対象となります。
今回の融資の▼限度額は5000万円で、▼融資の期間は10年以内、▼利率は1.6%となっています。
川勝知事の話「資金繰りが悪化している中小企業に対して緊急支援を行うことで、県内経済への影響を最小限にとどめたい」。
一方、県内の金融機関でも緊急の融資を行うなど支援の動きが広がっています。
このうち、清水銀行は、新型コロナウイルスの感染拡大で旅行者が減っている観光業や、部品調達が滞っている製造業など、事業への影響を受けている企業などに対し、最大5000万円までの融資を始めます。
▼融資の期間は7年以内で、▼利率は事業規模や経営状況によって判断するとしています。
また、静清信用金庫も同様の融資を始め、▼3000万円までを上限に、▼期間は運転資金の場合は5年以内、設備投資への資金は7年以内とし、▼利率は事業規模や経営状況によって判断するとしています。
このほか、三島信用金庫の融資は、▼最大2000万円まで、▼期間は10年以内、▼利率は1%に固定するとしています。
これらの金融機関は、融資を当面の資金として活用してもらうことで、事業を支援したいとしています。