小銭の両替有料化が銀行で進む中、ちょっとお得な街の両替機が注目されている。
一方で、有料化によるトラブルも起きている。
こちらは2022年1月16日、福岡市内の郵便局のATMで撮影された画像。
使用中止となり「復旧時刻未明」などの貼り紙がされている。
実は、この翌日(1月17日)から、ゆうちょ銀行でも大手都市銀行と同じく、硬貨の預け入れで手数料を取ることになったため、駆け込みで利用者が殺到したものとみられている。
ゆうちょ銀行の硬貨の手数料は51枚~100枚が550円。
101枚~500枚が825円。
501枚~1,000枚が1,100円。(※50枚までは無料)。
そんな中、お得にしかも手軽に両替できると話題なのが、ショッピングモールの一角などに設置された両替機「コインスター」。
小銭を両替するのに、銀行やゆうちょでは金額に関係なく枚数に応じて手数料がかかるが、コインスターでは枚数ではなく総額の9.9%が手数料となっている。
9.9%とは、どれくらいお得なのか。
小銭が詰まった大きな透明容器2つを持って訪れた女性を取材した。
コインスター利用者(40代)「主人のポケットから出てくる小銭をそのまま入れてて、たまってた感じのものです」
夫のポケット貯金は10年分にのぼり、硬貨2,038枚で総額3,850円。
9.9%の手数料は382円となり、手元には3,468円が残った。
もし、ゆうちょ窓口でこの2,038枚を一度に預けた場合の手数料は2,750円。
手元には1,100円しか残らない計算で、その差は2,300円以上。
枚数が多いと大きな差が生まれる。
コインスター利用者(40代)「(ゆうちょは)今まで無料だったから両替するのには良かったんですけど、(17日から)替えるだけでお金がすごい倍以上かかっちゃって。あんまり意味がなかったので、ここを使った方が得だったので」
コインスター日本総代理店・宇佐美航さん「主な金融機関での硬貨の取り扱いに手数料がかかるようになってまいりまして、それに伴って(利用者が)増えてきているという部分は確かにございます」
こうした小銭をめぐっては、出前業界である悩みごとも起きている。
ウーバーイーツ配達員「小銭での支払いが多くなっています。困りますね…」
半分ほどの注文が小銭中心に支払われるというのは、愛媛県でウーバーイーツの配達員をする男性。
積もり積もった小銭の山は仕分けにも一苦労だという。
ある日、1,800円の商品受け渡しではこんなことも…
ウーバーイーツ配達員「(1,800円支払いで)小銭100枚は超えてます。1回です。忙しい時で時間的には数えられなかったので“ちょうどであろう”と信じて持って帰りましたね」
小銭の手数料問題をめぐり、私たちの暮らしの思いがけない場所で影響が起き始めている。
FNNプライムオンライン
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