日銀は、17日から2日間開く金融政策決定会合で、金融政策の方向性や物価の見通しなどについて議論します。日銀が先月に続いてさらに金融政策を修正するのではないかという見方を背景に、市場では金利の上昇圧力が高まっていて、日銀の対応が焦点となります。
日銀は、先月の会合で、金融緩和策の副作用として無視できなくなった金利水準のゆがみを是正するため長期金利の変動幅の上限を0.5%程度に引き上げましたが、市場では日銀がさらに金融政策を修正し一段の金利の上昇を容認するのではないかという見方が出て、長期金利の上昇圧力が一段と強まっています。
これに対し、日銀は連日、大量の国債を買い入れてこれ以上の金利上昇を容認しないという姿勢を示しています。
今回の金融政策決定会合では、先月の政策の修正が金融市場や経済に与える影響や金融政策の方向性について議論する見通しで、日銀の対応が焦点となります。
会合では、2023年度と2024年度の消費者物価指数の上昇率の見通しを前回10月に示した1.6%から引き上げるかどうかについても議論が交わされます。
日銀は、今年度の物価上昇は原材料価格の高騰や円安の影響によるもので、今後、物価上昇率は徐々に低下するという見通しを示してきましたが、企業の値上げの動きが食品やエネルギー以外の分野にも広がる中、新年度以降の物価見通しが目標とする2%に近づくかどうかが注目点となります。